株式会社ラクーンホールディングス

小方の気まぐれ日記
小方の気まぐれ日記 2007年
メンバーの増強が必要になり、求人を行った。面接を行う中でとても優秀ではあるが入社をお断りした人がいた。部門長の1人からなぜ落としたかと聞かれた。
「なにか1つ足りないものを感じたから落とした」と答えた。
「その足りないものとはなんですか?」と聞かれた。
「敢えて言えば人間味かなぁ」
「人間味ってなんですか?」
ちょっと困ったが、、
「本当に腹を割って、心から油断できる仲間と週に一回は大笑いをしている人」と答えた。
上へ戻る
「日本テクノロジー Fast50」という賞を頂いた。これは収益成長率をもとにした国レベルのテクノロジー企業ランキングで、弊社は45位を受賞した。これは2年連続の受賞だ。
http://www.fast50.tohmatsu.co.jp/ceo/2006_16.html
上へ戻る
マーケットプレイスとかBtoBという言葉が普及してきた。マーケットプレイスとは、インターネット上で企業同士が出会い取引をするものであり、BtoBは企業間取引のこと。これらの言葉は2000年の頃、米国で使われるようになった言葉だ。
98年から現在の事業を行ってきた私は自分の事業を「インターネット化した問屋」と表現してきた。すると部下の1人が、「問屋?」と訝しげな顔をして聞いてきた。
そう、「問屋」という言葉のイメージがなんだかよろしくないというのだ。
確かに、問屋というとなんだか斜陽産業と言うイメージで、特に大学生で卒業したら問屋に就職したいという人は殆ど存在しないだろう。若くて優秀な人が行こうとしない業界はたしかに斜陽産業である。そんな会社に10年後があるとも思えない。

しかしながらもっと重要なことをみんなは忘れている。
それは、「経済においてみんなと同じ行動をとった人は成功者にはなれない」ということだ。
日本人はとかく同じ行動をとりたがる。一時期流行った女子高生のルーズソックスのようなもので、みんなと違うことは不安であり、集団の中で異質であることは少なくても無難な選択では有り得ないのだ。

ただ、学校に履いていく靴下ならまだしも、経済の世界に於いてはみんな仲良く成功すること自体が理に適っていないので、つまりはみんなと同じ行動をとればうまく行くとは言えないのだ。

アメリカから来たあのおいしいコーヒー屋さん、日本一の宅急便会社、全国規模の古本チェーン、同じくあの全国規模の不動産チェーン、、、これらの企業は、本来、喫茶店、運送会社、古本屋、不動産屋である。そう、業界自体は殆ど斜陽産業だったはずである。ただし、彼らはその産業のなかに於いて、みんなと違う行動を取った。過去の悪いやり方を変えて、もっと分かりやすく、もっと親切に、もっと質の高いサービスの開発に努めた。つまりは、斜陽産業の中にいてもよりよいサービスを開発提供し、正しく分かりやすく展開すれば実は大きなチャンスがそこに存在するのだ。古くて悪いものを、新しくいいものに変えていくのはベンチャーの立派な役割だ。
上へ戻る
久しぶりに学生時代の友人達と飲みに行った。
国立大学だったことに関係があるのか大企業に勤めている人間が多い。
年の近い友人達と飲みに行くと時々気になる話しがある。それは、「近頃の若いやつは、、」という話だ。「最近の若いやつは仕事に責任感が無い」、「職場の人間関係にとても淡白だ」、「会社の人間同士では殆ど飲みにも行かない」、、みんな口を揃えて言う。
もちろん私は自分の部下達にそのような感想を持ったことはない。果たしてどうなっているのだろうか?
「実は仕事にも関心があって、人間関係もよく、また職場の飲み会もあるけど、実は上司である君を誘わないで行っているだけなんじゃないの?」とかなりブラックに返してみた。そういう問題をどう考えているのかと聞かれたので、少し考えて答えた。

・部下が上司と話すとき、部下が話題を探しているようであればそれは緊張した関係であると判断するべきだ。そして、人はわざわざ緊張する相手を飲みには誘わないだろう。
人は立場の上下に係わり無く、期待された分しか頑張れない。だから、部下に絶望する前に期待する努力をするべきだ。この問題は鶏と卵である。
・たまたま飲みに行ったとしたら、そこが社外である以上すでに上司ではないわけで同僚か友人に接するようにするべきだ。自分から仕事の話題を持ち出すのは望ましいことではないが、向こうからの話題であれば付き合うべきだ。
また一般的に部下は上司を誘わない。これは嫌われているのではなくそれが普通だからだ。だから飲み会などのコミュニケーションを必要と思うなら自分から誘うしかない。誘い上手であるべきだし、聞き上手であるべきだし、話題豊富であるべきだし、趣味ぐらい持って人生観を豊かにし、上司である前に人間であるべきだ。

何万年も続く人類が昨日今日でそんなに変わるわけもない。「最近の若いものは、、、」と口から出ただけで、実は管理職としての自分の寿命を気にした方がいい。だから、会社で部下にそういう感想をそもそも持たない方がいい。それに、飲みだけが付き合いじゃない。
上へ戻る
東京商工会議所の「創業塾」の講師を半年に一回ほど頼まれてやっている。
全国に数百箇所ある商工会議所(ちなみに商工会も入れると恐らく数千ある)では年に数回の「創業塾」を開催している。東京はもちろん最大規模で20代から50代までに起業予定者が100名以上会場を埋め尽くす。
数年前は勘違いした学生のような感じも見受けられたが、昨今続くベンチャーの不祥事のせいか浮き足立った輩は姿を消し、30歳前後の真剣な受講者がとても多い。貯金も勉強もしているし、みな何らかの特技や専門を持っている。特に驚くのは女性が多いことだ。最近は約半数が女性であり、「本当に起業する人?」って聞くともちろん全員手を上げる。東京は4年ほど前から頼まれてやっているが、この日はとても楽しい1日になっている。
過去に全国で私の講演を受講した人は既に、少なく見ても2000人は超えていると思う。
これらの人たちは弊社の会員小売店にも大量に含まれていて、モニター会員の役割も果たしてくれている。
上へ戻る
6月4日、大阪支社を立ち上げた。最初の目的は営業拠点ではなく、既存顧客の満足度向上だ。ここで困った問題が1つ存在した。私は自分が地方出身ということもあって、地方で展開する場合はその地に慣れ親しみ、文化を理解した人間が必要だと考えている。しかしながら創業以来存在した大阪出身者が3名とも退社して居なくなってしまっていたのだ。

辞めた3名のうち最初に取締役営業部長をやっていた長嶺に相談したところ、自身の会社を休眠して復職してくれることになった。彼はとても義理堅い人間で私や幹部達との信頼関係も強く、離職後もその関係は続いていた。

彼は3月に復職し、関西出身者を中心に新たなメンバーを4名採用した。弊社では希望外の転勤は無いため現地採用したのだ。1ヶ月以上の研修を終えて、晴れて大阪支社立ち上げとなった。新たに加わった4名の関西人はさすが関西人だけあってあっという間にみんなと仲良くなり大阪に戻っていった。
上へ戻る
弊社は4月末が決算だ。決算結果の見通しが出てきた。売上の8割以上を占める主力事業の「スーパーデリバリー」は前年から80%近い伸びとなった。
上へ戻る
2日 本社機能を移転した。これまでのオフィスは手狭になり2箇所に分かれていたがこれを1箇所に統合したのだ。昨年10月に既に移転の予定を発表していたが、ようやく物件も見つかり無事移転を終えた。当初はワンフロアーを考えていた。全スタッフの顔が見渡せて仕事の効率がいいからだ。しかし、この頃より、事務所家賃の相場が急激に上昇し特にワンフロアーに人気が集中して高めだった。ちょっといい物件になると3〜4万円/坪もする。400坪を必要としているので、1200〜1600万円/という計算だ。みんなで何度も相談したがその家賃は割に合わないという結論に達した。中央区蛎殻町の5階建てのビルを1棟借りすることにした。坪単価が13000円で400坪だから520万円/月だ。半額以下になった。このビルはとても清潔で仕事の環境もとてもよい。幹部で話し合った結果、スペースに余裕のある間、5階のワンフロアーをみんなの交流スペースにすることにした。ここで我慢することにしたご褒美だ。
複数のフロアーに分かれることを当初は懸念していたが、実際にそうしてみると適度に小さなユニットに分かれることはとてもストレスを解消し、仕事上はかえって良かったようだ。

新入社員は3名だ。中途入社が4月に前後して他に9名いる。
前年に行った入社式や研修を今年はやらないことにした。この手の行事をやると同期の団結が強まるのはいいのだが、団結も一種の派閥であり、全社の1/3以上を占める途中入社の人間にとって必ずしもいいとは限らない。一種の社風とも言えるが、うちはそもそも誰が何才かをみんな良く分かっていない。これは組織的にかなりいいことのように見える。

上へ戻る
たまたまある部下と居酒屋で飲みながら、「社内の友人は重要な存在だ」という話しをした。
社外の友人も大切だが、社内の友人は仕事のスキルを向上させる上でとても重要な存在だと思う。なぜならば、社内の友人は自分がどんな仕事をしたか、また会議でどんな発言をしたかを知っている。また社内の評判なども知っているのでそれを考慮したうえでのアドバイスをしてくれるのが社内の友人だ。

自分で自分を評価する能力があれば才能はどこまでも伸び続けると思うが、殆どの人は途中で自分を褒める事だけをしてしまう。その足りない客観性を補ってくれるのが社内の友人なのだ。
上へ戻る
上場して、初めて個人投資家説明会を行った。説明後の質問を聞いていると、経営者の人間性や経営の姿勢を中心に見ている長期保有希望者が意外と多い印象だった。恐らくは会場にまで足を運んでくれる人は比較的年配者が多いことも関係していたのだろう。
質問も私がどういうスタンスで経営をしているのかを知りたいいうものが多かった。
特に来場者の平均年齢は高めだったが、自分の親の年金を扱うような気持ちで行くならば奇を衒おうとはせずこつこつと確実に、年々経営価値を上げるような努力をするべきだなと感じた。
上へ戻る
≪2006年 2007年 2008年≫