株式会社ラクーンホールディングス

小方の気まぐれ日記
小方の気まぐれ日記 2013年
2013年12月 特技

最近、転職者や新卒の面接をしていて気になったことがある。それはクラブ活動やサークル活動をしていたという人がほとんどいないということだ。これはうちに来る人たちだけの傾向なのだろうか?就職難が続いた影響なのだろうか?クラブ活動経験者は減ったが、その代わりに短期留学やインターン経験者が急増し、みな“TOEICが何点”といった感じだ。もちろん、悪いこととは思わないが、なぜ全員でそろって同じ種類の努力をするのだろうと不思議に思ってしまう。

ラクーンの基本的な考えは、「全ての人は持って生まれた特技を活かして社会に貢献し、その成果に合わせて対価を得る」なので、みんなの活かすべき特技が違う以上、全ての人に同じ努力を求めることはない。たとえば海外との業務を始めるとすれば、、語学力に長けた者がそれを活かして働けばいいと思っている。私の知る限り、語学の勉強はとてもコストパフォーマンスが悪く維持にも多大なお金と時間を要するので、向いてない人にこれをやらせると大変なことになると考えている。英語が苦手な人でもプログラムやデザインの才能に長けているなら、その特技を活かせる仕事を任せるということだ。

さて、学生たちがクラブ活動をやめ、資格や勉強にまじめなのは悪いこととも言えないが、私としてはちょっとだけ困ることもある。それは人間形成のことである。クラブ活動を通して学べるものはたくさんある。酒の飲み方、人付き合いの仕方、先輩や後輩との信頼関係の作り方などである。もちろん、どれも会社では必要なものだ。悩んでいても仕方がないので、既存の社員たちに大学一年生が入ってきたと思って一から教えてあげなさい、、と指示をする。

2013年11月 商品ごとの売れ行きが分かる機能を追加
「スーパーデリバリー」に、商品の売れ行き状況がわかる機能をリリースした。「スーパーデリバリー」では現在約40万点の商品を取り扱っているが、その中で「どの商品がどの時期にいくら売れたのか」というデータを会員に限定して公開。この機能により、小売店は仕入れる際の判断材料が増え、商品を手にとれないことによるリスクの軽減とネットを利用した仕入れを活性化させる効果があると見込んでいる。
会員小売店への販売データ
2013年10月 スーパーデリバリーにカタログ機能を追加
「スーパーデリバリー」に、卸価格を表示せず商品情報だけを閲覧できるカタログページ「catalog view(カタログビュー)」をリリースした。これにより、会員小売店は店頭でパソコンまたはタブレットにて顧客と一緒にサイトを閲覧し、受注を取ることができる。また、商品を掲載している出展企業側も、展示会や商談時に自社カタログとしてページを活用できる。
catalog view(カタログビュー)
2013年9月 創業記念パーティー
この9月に創業20年を迎える。毎年9月には、社内で豪華なパーティーが行われる。企画から実行まで全てが社員の手で行われ、みんなも楽しみにしている行事の一つだ。ただ、豪華といっても10万円程度しか掛からない。料理も出し物もみんなの手作りだからだ。音楽好きが多いので、演奏などもほとんどプロ並みだ。5年ほど前に、私もみんなを驚かせようとこのパーティーでギターを片手に歌ったことがある。2ヵ月間家庭教師を付けて猛特訓をして本番に臨んだ。もちろん、その一曲しか弾けない。さすがに、みんな驚いたようで腹を抱えて笑っているやつが大勢いた。感動でも、うっとりでもなく笑っているのだ。ひどい連中だ。ただ、後ろに付いてくれたバックバンドは、超豪華だった。なんといってもミュージシャンのバイトが大勢いる。「金持ちのおやじが豪華なカラオケをやっているみたいだ」と役員達にいわれた。
創業記念パーティー
2013年8月 雑貨・ファッションスクールを開催
小売店向け「雑貨・ファッションスクール」を開催する。小売店舗の運営に必要な経営ノウハウから販売テクニック、販促ヒントの提供など全国の小売店舗のスキル向上とお客様に愛されるお店づくりを実現する雑貨店・ファッション店向けのスクールを開催することとなった。第一回目は9月6日で、雑貨店を対象とした講座となる。コンサルティング講師を招き、イマドキの売れている雑貨店に共通するポイントや、成功事例、今すぐ取り入れるべき改善案などを中心とした内容となっている。また、コンサルティング講師だけではなく、雑貨業界のメーカーによるディスプレイ、ラッピングのノウハウも取り入れ、小規模の小売店が現場に活かしやすい内容となっている。
2013年7月 トップページをリニューアル
久々にスーパーデリバリーのトップページとヘッダーをリニューアルした。今回行われた変更点は、リキッドといって伸縮性のある画面を採用した点とヘッダーをナビゲーションバーのように使いやすくした点だ。最近のノートPCは二極化しつつある。画面が大きく使いやすいものと小型で持ち運びに楽なウルトラブックのようなもの。個人商店に行くときなど、商業柄カウンターにあるPCを見る癖があるが、ほとんどの人が画面の大きくて見やすいものを使っている。画面が大きい以上、出来るだけ多めのコンテンツを表示させたいと思うのが普通だ。今回の変更により、初期状態で表示されるコンテンツの数が大幅に増えたことになる。
トップページをリニューアル
2013年6月 価格統制
経済産業省が22年ぶりに独占禁止法の価格統制の問題を議論し始めた。議論を始めたという発表だから、決まったわけではなく各業界からの反応を見ているのだろう。
私はそもそもこの価格統制を禁止する考えに反対だ。立場上、色んなメーカーや小売の現場を見てきたつもりだが、この問題を放置すると国内のメーカーは弱体化の一途だ。
聞いたところによると、価格統制の禁止が始まった理由自体は「その方が価格は下がり、消費者に得があるから」というのだが、市場における価格はとうの昔に実態から乖離している。多くの人もバーゲンセールなどでそれを経験しているだろう。定価で買う人自体が 激減しているので最初からバーゲン価格で売ればいいということになるのだが、大手小売業がそれを許さない。お得感を出したいからだ。そんな考えだから、最初から安いユニクロなどに水を空けられる一方だ。

また、人気のあるものや生活必需品などは集客に使われやすいので、ある人はそれを仕入れ値同然の価格で売ったとする。その瞬間から他の卸先からクレームの嵐が起こり、場合によっては返品や強制値下げとなりメーカーを窮地に追い込む。もちろん、これが頻発するとメーカーは倒産する。これらは国内メーカーの弱体化の原因になっている。ある種の外国製品は、定価を維持することに成功している。それには複雑なテクニックを必要とするが、これができる企業は利益を守ることができるので、企業としての体力を維持することが可能になり、さらにいい商品開発を続けることができるのだ。

アパレルや雑貨は競争相手が多いので、電気や電車のように独占的な事業にはなり得ない。
2013年5月 新しい期の始まり
新しい期が始まった。弊社の期は5月からだ。創業期にそう決めたのだが、そのままずっとそうなっている。今期の特徴としては、新たな事業開発に全社の約1割のスタッフが当てられていること。それとスーパーデリバリーの成長戦略の2つだ。また、組織作りとイメージ強化も行う予定である。

企業のM&Aに関しては、いい話があればその都度検討して、ということになっていてそれありきで進めるつもりはない。従って、新規事業に関しては極力社内から生み出す方向性だ。これまでの事業も、全て前例の無いものばかりでオリジナルの事業ばかりであり、我々はそのやり方に慣れている。今後も常に検討と調査を行いながら数年に一度のペースで新規事業を立ち上げていきたい。我々の事業領域は、アパレルや雑貨を中心とした中小企業の商取引(商品の売買や決済など)に関わるもの、またそれらのeコマース化ということになる。特に中小企業がeコマースを行う場合は、ノウハウがなくリスクも大きいので、我々が分かりやすくて使いやすいものを提供していくことが役割となる。

また、イメージ強化も行う。これは、一般的にはブランディングと呼ばれるが、私的に言うともう少し広義で、数値や理論で説明できなくても、顧客や社内の感想を元に正しいと思うものを実行に移すことである。担当を決め、これを強化しているのである。

肝心なのは、いまだ主力事業であるスーパーデリバリーの成長戦略だ。今期は経験豊かな社員達を上記の部分に広くあてがっているため、スーパーデリバリー自体は、久々に私が直接オペレーションすることとなった。それは6年ぶりのことである。少々忙しくはなるが、体力には自信があるので、思いっきり成長戦略に舵を切ろうと思っている。内容は1年後ぐらいに説明したい。
2013年4月 ビジネスモデル勉強会
「ビジネスモデル勉強会」というものを実施している。
私の考えとして、「ビジネスモデルほど大事なものはない」というのがある。同じ能力を持った同じ人数のメンバーが集まってもビジネスモデルが違うと売上も利益も何倍も違ってくると思っている。私のいうビジネスモデルというのは、事業計画のようなものではない。“要は誰に何を売るのか?”という基本中の基本となる部分だ。誰しもが新規事業を立ち上げるわけではないし、その能力が必要なのは一部の人に限られるだろうと思われがちだが、私はそうは考えない。この無から有を生み出す“創造力”は全ての部門の全ての人に必要な能力なのだ。私から見て、現代の20〜30代はあまりに創造力がなさ過ぎる。かなり高学歴な人でも持っているのは知識だけで、創造力となるといきなりフリーズしてしまう。これらの問題は、業務の細部に現れる。例え間接部門の業務であってもちょっとした工夫で効率を改善することは可能で、それが必要のない部署など存在しないのだ。

この「ビジネスモデル勉強会」だが、実は1年ほど前から、実験的に行い試行錯誤を続けてきて今の形になっている。まず、社内の全ての部門からランダムに選ばれた10名が、事前に考えてきた「メーカーや小売店に提供する新たなサービス」を1人3分で発表する。そののち、1人3票、投票制で順位を決める。1位になると近所の料亭の豪華弁当にありつくことができるのだ。

この勉強会を始めてから一部の人間の創造力が開花した。回を重ねる毎にその質は向上しているのも実感する。普段、重要な決定の時に多数決は取らないが、この勉強会では敢えて多数決を採用している。それは結果に客観性がないと本人が改善を受け入れにくいからである。「本人はかなりいいアイディアだと思って懸命に説明をするが、実際には誰もそう思っていない」というのはとても困るパターンだが、この勉強会でショッキングな結果と何度か付き合うとそれがなくなるのだ。自分で自分の思考のズレに気が付いて直さないと永遠にゼロ票である。

副産物として、プレゼン能力や会話力も向上し、提案内容を聞くと人の思考もよく分かるので、普段接点の少ない人を理解することにも役立っている。
ビジネスモデル勉強会
2013年3月 eCRMを断念
eCRMという機能を元に戻すことが決定した。スーパーデリバリーのeCRMとは2012年から導入した機能で、小売店の登録情報からその小売店ごとにお薦め順で商品を表示するという機能だ。1万人いれば、1万人が全員並び順の違う画面を見ることになる。当初、期待されたこの機能だが、思った以上に効果は出なかった。原因を色々検討したが、弊社の顧客の場合は、地方の小さな小売店がメインなので、業態変換の途中であったり、またそもそも婦人服のお店ではあるが、ディスプレイ用のアクセサリーが手に入りづらくそれを頼って利用していたりと、必ずしも我々の想像通りの使われ方をしていたわけではなく、その結果顧客にとっても便利にはなっていなかったようである。

開発にはそれなりのコストが掛かっていたが、失敗と思うなら勇気をもって速やかに撤退しなくてはいけない。ただし、このeCRMは永遠に不要とは思えない。また時期が熟して我々もそれを使いこなせるだけの体力を付けてからリベンジしたいと思う。
2013年2月 part.2 「送料おトク便」サービスを開始
2月より小売店の送料負担を軽減する「送料おトク便」というサービスを開始した。これまで小売店は注文する企業毎に送料を支払っていたが、送料おトク便対応企業から仕入れると、複数の企業にまたがって注文しても送料は600円で済むというサービスだ(注文合計金額が2万円以上の場合は送料無料)。このサービスにより、これまで送料が問題で仕入れを躊躇していた会員小売店の注文しやすさが向上し、仕入れ金額が増えることを狙っている。
2013年2月 インフルエンザ
今年もまたインフルエンザが猛威を振るっている。ただ、弊社では昨年よりほとんどの従業員が予防接種をすることになり、その効果かインフルエンザで休む人間がほぼいなくなった。

大半の従業員が一日中、机に向かって仕事をしてるので、運動不足のせいか、はたまた咳でウィルスが飛びやすいのか、風邪を引きやすい人間が多い。1人インフルエンザに罹るとあっという間にフロア中に広がり酷い場合は半数近くが休みとなったこともあった。これにより重要なプロジェクトはなんども遅れることになった。それが、なくなったのだから大きな違いだ。予防接種には賛否両論あるが、我々にとってかなり効果があるようだ。
2013年1月 書き初め
正月らしい行事をしようということになった。これまでも“餅つき”をやってきたが、準備に手間が掛かるので別のことを考えてくれ、と部下に言われた。「なるほど」と思い、私は書き初めを提案した。最近はなんでもパソコンで打つので字を書く時間が少ない。そのためか、漢字も忘れがちである。たまにホワイトボードを使ってプレゼンしようと思っても漢字が出て来ない。。。というわけで「書き初め」に決まった。業務に関しては、年始といえども朝からフル回転なので各自が時間の出来たタイミングで休憩スペースに行って墨と筆で好きな文字を書く。
せっかく書いたので、後日書道の先生に来てもらい1位2位3位を決めて貰った。 普段は手書きの文字を見ないので、誰が達筆なのかを知らないが、意外な人間が書道の達人であることが発覚した。直すべき点が一カ所もないと言い残し、書道の先生は帰って行った。
書き初め
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